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志望理由がこの世から消えれば、新卒の就活が飛躍的に楽になるという話

約 11 分
志望理由がこの世から消えれば、新卒の就活が飛躍的に楽になるという話

志望理由がこの世から消えれば、新卒の就活が飛躍的に楽になるという話

こんにちは!
採用担当の池田です。

内容ではなく、体験や空間が重要である
という話に共感したのでちょっとお伝えさせて下さい。

これは海外で有名なシェフの方の記事だったのですが、ざっくり要約すると、

  • 料理そのものはコモディティ化しているので、それ以外の部分で差別化が必要であること
  • 接客や雰囲気、内装や音楽といった、直接的に料理に関係ないことが、レストランにおいて重要であること

になります。

確かに振り返れば、昨日食べた夕飯は覚えていないけど、

  • どんなところで食べたのか
  • 誰と食べたのか

は記憶に残りやすい気がします。

私が定期的に会社を抜け出して食べに行くシズラー(プチ高級サラダバイキング店)でも、何を食べたのか以上に、どういう場所で、どういう空間だったのかは覚えていますからね。

また、一流シェフの腕を完全に再現することは難しくても、現代はプロ監修のレシピが公開されていたり、それこそ私のような料理素人でも動画を見ながらそれなりのものは作れるわけで、料理そのものの希少性が下がっているのかもしれません。

一方で、世界一予約の取れないレストランは“料理そのもの”で差別化を図っている印象を受けました。

デンマークの首都、コペンハーゲンに店を構える「noma(ノーマ)」と呼ばれる店は、予約が2年待ちになるほどらしく、私が大好きだった「クレイジージャーニー」というテレビ番組で放送されたのをきっかけに知りました。
※不祥事で番組自体が無くなることに。。。

テレビを見る限りの印象になりますが、
世界一予約の取れないレストラン≠世界一美味しいレストラン
ということ。

得体の知れない不思議な食材ばかりを提供しているのですが、

  • 全てオーガニック食材
  • 野花を使うことがあったり、蜂を使うこともある

等、非常に独特な印象を受けました。

そしてノーマの口コミを見る限りですと、あまり美味しいものではないというコメントが結構目立っています。

どうやら、美味しいとか美味しくないとかの概念ではないようですね。

この辺りは私の理解を超える範囲なので言及出来ないのですが、
料理=美味しいもの
という概念では“ない”部分で楽しむようです。

ここまで突き抜ければ、食事だけで多くのお客様を呼べるのかもしれませんが、中々その路線で勝負するのも難しい世界なので、料理をエンターテインメントという括りの中の“1つの手段”にすることで楽しんでもらうおうとする考えが非常に新鮮でした。

自分の仕事に置き換えると、説明会や面接に携わる機会が多いのですが、何を伝えるか、何を聞くかいうよりも空間全体で演出することが重要だと思ったので、やはりオフィスデザインや話し手の身なり等はしっかり凝らないといけないなと思った、今日この頃です。

さて、今日は面接で必須の質問についてお伝えします。

志望動機は考えれば考えるほど謎な質問

新卒の就活って、色々おかしいというか理解に苦しむことが多く存在しますよね。

私が就活生の時にまず思ったことが、
サークルでは何か困難なことを改善する行動を取らなければいけない
ということ。

大学3年次の夏に、何も考えずに1社だけインターンに行くための面接を受けたのですが、その時にサークルについて話を聞かれたんです。

実際、私は入っていなかった(毎年冬にスノボを行く小さなコミュニティには入っていただけ)のですが、入っていないと言ったら話が終了すると思ったのでその場で適当に話を作って話を前に進めたんです

そうすると、
サークル活動の中で困難だったこと、またそれをどのように乗り越えたのかについて教えて下さい
という質問が。

  • はて、、、サークルって、困難なこと起きるっけ???
  • ゲレンデを気持ちよく滑るだけのサークルで困難なことって存在するのかな
  • 困難なことがあったら辞めるんだけど

ということが頭に浮かぶわけですよ。

ただ面接官は真顔なわけで、どうやら困難なことを言わなければいけない雰囲気に。

そこで咄嗟に思いついたことが、
(スノボサークルにおいて)最初は雪の上に立つことすら出来ず、上手く滑れなかった
という話をしたのですが、どうも面接官の表情が浮かない。

その表情を見て、求めている答えと違ったなと悟り、まだスマホが無かった時代だったので、大学の端末部屋に直行して色々調べてみると、
サークルでは困難なことが発生しなければいけないこと、
そして、
“自分だけで完結する”困難なことではなくて組織全体の困難なことが存在しなければいけないこと
が発覚しました。

  • いやー、まじでよくわからん。
  • サークルって楽しむために入るものでしょ。
  • なぜ困難なことを解決しなきゃいけないのよ。

最初は全く納得がいかなかったものの、このような経験を少しずつ経ることで、“就活生”に染まっていった私ですが、初めて就職活動を経験したときには上記以外のことがたくさん起きるわけですよ。

日本人でさえ苦労するので、海外の留学生が日本で就活するのとか絶対に理解できないと思いますけどね。

そして現在私はそのような就活生と相対する面接官として仕事をしているわけですが、1つだけ心に決めていることがあるんです。

それは、
弊社でなければいけない志望動機は絶対に聞かないこと
です。

百歩譲って、サークルで困難なことを解決しなければいけないことは渋々(×100回)理解できます。

最初は上手く滑れなかったけど、段々練習して滑れるようになった
みたいなクソつまらない私のスノボ体験談なんて誰も興味ないわけなので、話を面白くするエッセンスとして困難なことが起きるのは、ドラマや映画界では常識なので。

ただ、志望動機ってどうしても聞く意味がないと思うんですよね。
こればっかりは、私はどうも理解できません。

これを聞く企業側の一番の意図としては、
入社する可能性の確認(内定出しても辞退しないか否か)
だと思うのですが、そんなの意味ないですよ。

そもそも自社に入りたい学生を採用するのが主ではなく、優秀な方がいれば会社側が口説く時代なので、100%遊びや練習で受けている学生は例外ですが、それ以外の方に対しては企業側から積極的に動かないといけません。

また、そもそも就活生の考えって合理的ではないことが多いので、それこそ、
信頼している先輩からお勧めされたから
という理由でいきなり第一志望が変わるわけです。

そのため、新卒の内定辞退予測とかって、意味ありそうでないと思っちゃっています。

受けている業界があまりにバラバラの場合は、面接官側から見れば確かに疑いますが、業界が一緒であれば、その中で選ぶ企業の軸なんてあってないようなものではないでしょうか。

就活生が志望動機に費やす時間は膨大である事実

私は常々伝えていることでして、
新卒の就活において、志望動機が無くなれば、かなり負担が軽減される
ということ。

まず大前提ですが、志望動機を本人なりに考えることは重要です。
何かしら興味があるからこそその企業を受けるので、自分なりに納得する答えを導き出すことは重要です。

ただ、それを第三者が理解するために言語化する必要はないと思っています。

なぜなら、最終的には本人の中で総合評価が高い企業を選ぶことになりますし、それって結局感覚に依存しますからね。

もちろん、「志望動機を用意しろ」と言われたら、頭の良い方はそれっぽい内容を用意しますが、まぁそれが本音かどうかなんてわからないですよ。

例えば総合商社を受ける方は、5大商社全て受けることが多いので、各社ごとに志望動機を考えなければいけないんです。

そこで多くの方が使用する“最終的な”志望動機は大抵下記に分けられます。

  1. 人が良かったから(OBOG訪問や説明会を通じて、最も魅力的な人が多かった。)
  2. 選考を通じて、自分のことを熱心に理解しようとしてくれた姿勢に惹かれたから(大抵面接は3回あるので、その過程で徐々に志望度が増したという意味。)
  3. 一番早く内定を出してくれたところに行く(一番早く内定を出してくれた企業が、最も私を必要としてくれていると思うからという意味。)

まぁ見ればわかるように、それっぽいけど全く本質的ではないですよね(笑)

上記は様々な企業で使い回せるので最後はこんな感じのことを伝えて押し切ることが多いのですが、そもそもこのようなテクニックを使わせること自体が企業側の責任ですよね。

全く持って、無意味な時間なわけです。

そして上記のようなテクニックを使うのは、あくまで“最終的”な局面でのみ通用するわけで、それ以前の段階では各社の特徴をしっかり調べているアピールをする必要がありますよね。

  • 三菱商事さんは、長らく業界のリーディングカンパニーとして存在し、資源・エネルギー分野を中心に日本や世界に与えるインパクトが強い点に惹かれまして~
  • 伊藤忠さんは、非資源分野に注力していて身近な商材も扱える点が良く、かつ他の商社に比べて少人数だからこそ裁量が大きいと思いまして~

※今の就活生はこんなに薄っぺらいことはないですが、それこそPLやBSを熱心に読み込んだり、中計を比較して分析することの必要性はあまりないかなと思ってしまいます。

これらの情報って100人就活生がいれば99人同じことを言うので、こんなことを言わせる意味が分からない。

ただこれに辿り着くまでは膨大な時間が掛かるのもまた事実。

過去の記事で企業研究に費やす時間を算出したのがあるので参照下さい。
エントリーシートの書き方(志望動機編)

結論、171時間(約7日)掛かるわけですよ。

企業研究全ての時間が無駄というわけではありませんが、多くの就活生は志望動機を作り上げるために多くの時間を費やしているのは紛れもない事実です。

例えばこの状況において、全ての企業が、
志望動機およびそれに類する質問は一切聞かない
というスタンスを取れば、かなり就活生の負担は軽減されます。

  • 1回3時間掛かる説明会に行く必要が無くなり、1社20分の合同説明会で事足りる
  • 「御社の説明会に10回行きました!」という説明会スタンプラリーの必要性が無くなる
  • 研究や部活等で忙しい方も対等な立場で、就活エリートと戦える可能性が高まる

どこかの企業が、就活の髪型を自由にしようみたいなプロジェクトをやっているようですが、そういうファジーな取り組みよりも、志望動機撲滅プロジェクトをやったほうがよっぽど支持されると思いますけどね。

面接官に問いたいこと

私自身が面接官をするときに、志望動機なんて絶対に聞かないわけです。
というより、聞くのって恥ずかしくないですか?

なんでお前は俺のことが好きなんだ?
と聞いているようなものですからね。

そもそも、現代社会においてその企業でしか出来ないことなんて限られているわけですよ。
もちろん、参入障壁が高い業界があるのも事実ですが、そんなのは全体の中でごくわずかです。

というより、参入障壁が高いと思われている業界も、もはや業界の垣根がなくなりつつありますよ。

自動車業界は参入障壁が高い業界の1つですが、トヨタ自動車のライバルは日産やフォルクスワーゲンではなく、GoogleやUberになっていますよね。

電気自動車が主流になれば、既存の自動車メーカーが得意としていたエンジンが不要になるわけで、そうなると自動車メーカーの優位性が落ちてしまいます。

そうなると、、、自動車に関わるためには、完成車メーカーや部品メーカーに就職するしかなかった道が、IT業界に入社することでそれが実現できてしまいます。

これはあくまで一例ですが、1つの企業単体で何かを実現する時代ではなく、それこそオープンイノベーションの考えで物事が進むことこそ、日本が世界においてプレゼンスを発揮する上でマストになりつつある時代に思えるので、志望動機がいかに無意味であることは明白でしょう。

私が経団連の会長なら、就活解禁時期とかどーでもいいことに言及するより、志望動機禁止令を伝えるんですけどねー(笑)

この記事を読んでいただいた就活生の皆さんは、現状はまだまだ志望動機は求められるからこそ用意はしてほしいですが、
その企業でなければいけない合理的理由はこの世に存在しない
ということはぜひ頭の片隅に入れて頂ければと思います。

About The Author

IkedaYosuke
筑波大学卒業後、日本証券金融株式会社に新卒で入社。その後、就活生支援のベンチャー企業に転職し、延べ10,000名の就活生を指導。現在はCCTの採用リーダー。

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